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コラム
【第29話】入社前と、入社後にギャップがある会社
2018.11.17
もし、中途で採用した社員が、
入社後に、
「面接の時と話が違う」という感情を、
一度でも持った場合を想像してほしい。
どちらが正しいかどうか、という理屈の前に、
その社員は
「会社にプラスの影響を与えることは非常に困難」
な人材になってしまう可能性が高い。
理論理屈は、感情には勝てない。
入社後に、実際に社員にそう思われてしまった場合、
どういうことが起きるかというと、
会議や公の時には当たり障りなく仕事をしているが、
社外の人間とのコミュニケーションや、
社内においても非公式の飲み会などで、
会社のマイナスを口にするようになる。
それが、周囲の社員に影響を与える。
徐々に、負の影響を与え、
やがて、既存の社員にも、
会社に対する不信感を植え付けてしまう。
会社の事情をよく知る、古参の社員が、
いくら話をしても、心からは納得しない。
「時代が違うでしょう」と。
やがて、
社員間の溝にも発展してしまうケースも。
総じて、会社に取って、
プラスに働くことはほとんどない。
さらに、このような、
会社に対する不信、社員間の溝を改善することは、
とてつもない労力を伴う。
「それなら、採用しないほうがまだ良かった。」
と思うくらい、大変なことになりかねない。
・・・では、どうするか?
人を採用するなら、会社の仕組みやルール、
労働に関する規則、賃金規定などを見直し、改善し、
どこに出しても大丈夫にしておくことが先だ、
ということだ。(最低限、法的に問題のないルールに)
もし、万が一、入社前に
「隠さなければ採用できないような、
すこしばかり、不安な要素」があるなら、
そっちの改善が先!ということです。
実際は、社長の心の中には、
「今まで、この仕組み・ルールで既存の社員はやってきたんだ!」
・・・という思いもあると思う。
そのお気持ちは、よくわかります。
しかし、今は、インターネットやSNSが発達し、
基本的に隠すことはできない時代。
簡単に他社との比較もなされてしまう。
会社への不信からやめた社員は、
確実にバッドな口コミを広めてくれる。
入社前に、内情をよく知らずに、
表面的な情報で判断されてしまう事も増えるだろう。
逆に考えれば、ある意味、
いい時代が来たとも言える。
本気で、社員が幸せに働ける環境づくりに
取り組む会社には、いいチャンスになるのだ。
会社の中の、様々な仕組みやルール、
規則、慣習を見直し、
本物の組織を作るチャンスが来たと受け止めて、
改善に着手することをお勧めする。
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株式会社トゥルーチームコンサルティング
代表取締役/一般社団法人 自走式組織協会
代表理事
吉野 創(よしの はじめ)
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