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コラム
【第53話】部下のやる気を引き出す上司とは
2020.11.11
ある企業でのミーティングで、
「部下のやる気」についての話になりました。
「最近、どうもやる気を感じられない部下がいる。」
そのような場合、あなたならどのように接しますか?
・・・この質問に対する
上司の皆さんの答えが秀逸でしたので、
いくつかシェアしたいと思います。
*「心の内を引き出せる環境を作り、できるだけ話を聞く努力をする。無理に前を向くことを進めずに、時には自らの失敗談も交えて、共感する努力をする。」
・・・自分もそんな時があった、という共感は、部下の共感をうみ、一歩踏み込んだコミュニケーションのベースづくりにつながります。
*「仕事、プライベートどちらにしても、何か抱え込んでいないか?聴いてみる。話してくれるまで、一緒に寄り添い、仕事をするように努める。」
・・・部下との信頼関係づくりには、「何をいうか」よりも、行動で示すことが大切なこともあります。ただ寄り添う姿勢が、相手に伝わるケースもあります。
*「本人と話して、何か悩みがあるのか率直に聞いてみる。解決できること、そのヒントを気づいたら伝える。最後に、本人が仕事を通じて何を実現したいと願っているのか?成果や、夢など、未来のビジョンを聞いて共有し、そのビジョンに向かって、共に頑張っていこうという姿勢を伝える。」
・・・これは、素晴らしいですね!仕事の先にある、本人の人生にまだ関心を持ち、関わっていこうとする上司の姿勢が表れています。このような姿勢で部下に接する上司がいれば、部下はとても勇気づけられるのではないでしょうか。
*「まず、なぜやる気が出なくなってしまったのかを、それとなく聞き出す。その上で、互いに本音で話し合って、全てではないが意見を汲み取りやる気が出るようにしていきたい。」
・・・それとなく聞き出す、というところに部下に対する優しさが感じられますね。本音で部下と向き合おうとする姿勢が素晴らしいと思います。
*「何があったのか、不満なのか、話をまずしっかりと聞く。その上で、自分にしてやれることはないか考える。」
・・・話をしっかりと聞く姿勢、そして部下を支援しようとする姿勢は大切です。しかし、それは日頃から、信頼関係があればこそ機能するのだと思います。もし、上司が尊敬されていなければ、部下は本音を話すことはないでしょう。
*「自分の仕事のやらせ方に問題があると考える。自分のやる気がある姿勢を見せる。言葉で伝える、聞く、相手が心を開きやすくするために、明るく接する。仕事以外の話もする。部下の趣味を聞き、夢を聞き、共感する。」
*「自分がやる気になって、やる気を伝染させる。」
・・・まず、部下のやる気がないのは、自分に原因があるのではないかと考えています。
部下が見ているのは上司である自分自身で、部下を変えたければ、部下が見ているもの(上司である自分)を変えればいい、という視点を持っています。
・・・いかがでしょうか?
こんな、考え方のできる上司は素晴らしい、と感じますし、
この会社は実際に、雰囲気も、業績も、とてもよく、
確実に成長しています。
しかし、多くの企業を見ていて思うのは、
一般的には、
このように考えることができる上司は、実は少数派です。
多くの上司は
「会社のせい」
「仕事が忙しすぎるせい」
「お客様のせい」
「部下本人のせい」
・・・つまり、他責にしています。
大切なポイントは・・・
部下にやる気がないのは、上司である「自分自身が」、
部下がやる気の出るような見本となっていない、
ということに気づかなければ
部下の育成は本質的にはスタートしません。
部下育成は、上司の自己成長努力なのです。
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株式会社トゥルーチームコンサルティング
代表取締役/一般社団法人 自走式組織協会
代表理事
吉野 創(よしの はじめ)
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