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【第43話】社員の習慣はあなたが作っている

2020.01.15

先日訪問した会社で、こんな相談を受けた。

そこでは、通常、管理職と呼ばれる立場の人材が、

顧客クレームが起きると

「部下のあいつが悪い」「機械の調子が悪い」

というところから始まり、

「会社の管理体制がなってない」

「設備投資しない経営が悪い」と言い出す始末。

経営者も手を焼いている。

クレーム以外でも、

社内で起きる様々な問題に対して

何でも自分以外の責任・・・いわゆる「他責」にしているそうだ。

つまり「自分はやっている」「頑張っている」と。

・・・問題が起きたら、

そこには、様々な要因があると思うが、

それを自責にするか、他責にするかで、

その後のアクションは大きく変わると思う。

客観的には、他責の人を見ると、

「結果的に、自分の選択肢を狭めているな〜」

「結果的に、自分の信頼をなくしているな〜」

「成長のチャンスを自ら逃して、もったいないな〜」

と思う。

しかし、それよりも懸念されることは、

その「他責」が部下にも伝播し、

「社風」になっていないだろうかということ。

習慣は、行動の習慣だけでなく、

思考の習慣もある。

思考の習慣が、いつも他責だったとしたら・・・

しかも、その人材が

部下に影響力を持つ上司だった、

となると、組織はその影響を受けやすい。

問題が起きたら、それを他責にして、

他者批判をする上司の背中をいつも見ていると、

「社会人って、こんなものなんだ」

「職場って、こんなものなんだ」

「仕事って、こんなものなんだ」

・・・といった間違った認識を持ってしまうこともある。

概ね、社会人経験の少ない若手ほど影響を受けやすい。

その状態がずっと続くと、他責の思考習慣は「当たり前」になり、

組織全体、上司の部下、そのまた部下にも伝播していく。

・・・これが、社風が形成されていく一つのパターンです。

10年以上、

企業の組織成長に関わっている中で、感じることがある。

・・・それは、目に見えないものの力。

その最たるものが、「社風」と呼ばれるものだ。

社風は、目に見えない。

つかみどころがないもの。

社内に流れる雰囲気、というイメージ。

しかし、それは、

社内にいると会社の社風が「当たり前」になっていくという

ある意味で「習慣の集合体」とも表現できる。

一つ例をあげましょう。

会社訪問をした際に、

ある会社では、笑顔で「いらっしゃいませ」と挨拶される。

別の会社では、挨拶もなく、

社員は怪訝そうに訪問者を伺い見るだけ。

その後、近くの席の人が促され対応する・・・

・・・実際にこんな会社は存在します。

ここでも社風が形成されているのです。

「個人の礼節・マナーがなっていない」

という一般論では片付けられない。

それ以前に、そういう姿勢・態度に「無関心」な

社風が形成されているのです。

例えば、何か問題が起きたら

「他責」にして自己正当化するか、

改善し、よりよくするための「チャンスだ!」と

身を乗り出し、自ら改善に乗り出すか。

・・・実はこれは、

意識して、思考の習慣を変える努力によってなされること。

思考の習慣は、意識して、変えていくことができる。

一方で、人間は、どうしても無意識でいると、

周囲から自分を守ろうとしてしまうし、

リスクを避ける自己保身の姿勢になりやすい。

だから、無意識な人材が集まると、

社風は必ず「悪くなる」。

そして、そのような職場の仲間に対して、

お互いに「そんなものだ」と諦め、

「仲間も、上司も、やっているなら自分だけが悪くない」

と依存してしまう、そんな社員一人ひとりが

実は社風を形成している張本人なのです。

一方で、

「リスクをとって経験を積もう」

「他責ではなく、自責にしよう」

「問題は、チャンスと受け止めよう」

・・・と、全員が前向きに意識して、

それをお互いが承認し合い、支援し合い、

継続することができれば、社風は変わるのだと思います。

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「良い社風は、思考の習慣を意識する、

その努力の集合体で作られる。」

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良い社風は誰かが作ってくれるものではない。

各自が、意識して前向きに考える努力の結果。

つまり、前向きに考える努力を

多くの社員が意識し、実行すればそれだけ

社風は良くなっていくのだと思います。

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株式会社トゥルーチームコンサルティング
代表取締役/一般社団法人 自走式組織協会 
代表理事
吉野 創(よしの はじめ)
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住所:東京都新宿区西新宿7-2-5 TH西新宿ビル6階
TEL:03-6869-4522
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