【第50話】管理職の役割を定義する

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あなたの会社では、

管理職の(階層別の)役割を

しっかり定義していますか?

 

 

定義が曖昧だと、

中には、都合の良い解釈をし、

 

自己正当化する管理職が育つこともありえます。

 

 

 

例えば、「部下を育てる」という役割。

このような場合、

 

部下を、どのような状態にするかを「定義」しているか。

様々な角度から見てみたいと思います。

 

 

 

 

  • ある企業のご相談より

 

管理職である課長の元に部下が配属された。

それは、部門を統括する部長の采配による。

 

 

 

ところが、3ヶ月経ったところで、

その部下が部長に相談を持ちかけてきた。

 

部長が直接、部下の話を聞いたところ、どうやら

その上司との信頼関係がなかなか作れないそう。

 

上司である課長が、何も部下に教えていないようだ。

それどころか、毎日部下一人で新規訪問をさせ、

 

課長自身は既存案件の対応に

単独で行っているという。

 

 

 

このような状態であるから、

二人の間に、コミュニケーションはなく、

 

人間関係もほぼできていないという。

 

 

その部下は、どうしようもないので、

別の課長にわからないことは聞いているらしい。

 

 

 

・・・現状としては、

上司である課長とのコミュニケーションを

 

自発的に取れず、疎外感を感じているようだ。

 

 

 

・・・この現状に不穏なものを感じた部長は、

次に課長に事情を聞いてみることにした。

 

 

課長は、

「彼には、新規を回らせています」

と話してきた。

 

 

その理由を問うと、

配属された際、少しは営業の経験があると聞いていたので、

 

課長は「どのくらい仕事ができるか」試したそう。

 

 

課長から見ると・・・

「期待していたほどの営業力はなく、

年齢の割には、質問内容もセンスを感じられない」

と判断した。

 

 

その結果、

まずは、営業経験を積ませないと

使い物にならないと、

 

 

この課長は勝手に判断して、

 

ここ3ヶ月間、一人で新規訪問先を

リストを作って回らせているという。

 

 

この時、「部下を疎んじている」と

言葉では言わないが、そのような意思を部長は感じた。

 

 

 

・・・後日、課長に本音で接して見ると、

どうやら本音はこうだ。

 

 

「課の人員増は、私に何もメリットがない。

人件費の分、利益が減るし、

 

利益が減れば、自分の賞与に影響が出る」

・・・という驚くべき本音。

 

 

「仕事自体は、今の状態でもなんとか回る。」

 

「部下をつけられるのは、かえって

業務効率が下がって迷惑だ」という・・・。

 

 

部長はこの本音を聞いて、愕然とした。

 

常日頃、会社の組織づくりや、成長戦略を

話していたつもりだが、

 

「自分の真意が全く伝わっていない」

という現実を突きつけられたのだ。

 

 

部下を育てろ、というその真意を、

課長は全く汲み取っていなかった。

 

 

組織としては、成長戦略の中で

今現在では課長にしかできないその業務を、

 

配属した部下にも「できるように」

してほしい、という命題があるのだ。

 

 

組織論からすれば、組織の成長が滞らないように、

常に、管理職は自分の次候補を

 

育てておく責任があるからだ。

 

 

部長から見れば、

組織における管理職の役割として

果たすべき当然の責任だとの認識があった。

 

 

しかし、課長は、

部下育成の本当の目的を認識してはいなかった。

 

 

課長は会社が求める「役割」を、

自己保身で考えて、

 

 

「営業マン」としての基本から

部下育成をしている、とするだろう。

 

 

自分の行為を、

都合よく自己正当化した、

 

ということが本質だと思う。

 

 

 

・・・このように、

「役割」として、明文化していないと

 

様々な弊害が現れるケースがある。

 

 

いつも、話しているとはいえ、

口で言ったことは、流れていく可能性がある。

 

 

つまり、個人の「仕事観」で

勝手に解釈される懸念をぬぐいきれない。

 

 

 

本当に、組織を確実に成長させていくためには、

管理職に求めることは、「役割」として、

 

必ず、明文化することが重要だと思う。

 

 

 

この企業では、その後

部長や、課長に求める役割を明文化する取り組みを始めた。

 

それは、評価にも連動するものである。

 

 

 

ただし、評価に連動すれば、

その通りになるかというと、

もちろんそれでけでは不十分で、

 

 

本質的には、

各自の仕事や会社に対する姿勢や考え方である「仕事観」を

 

会社と合わせていく取り組みが欠かせない。

 

 

企業理念や、ビジョンに対して、

経営トップや幹部がどのように認識し、

 

どのような組織づくりをしようとしているのか?

 

 

そのために、どのような価値観を大切にしているのか?

 

 

年に数回、理念や価値観をテーマに、

ミーティングや勉強会を開催するなど

 

会社の行事として取り組みをすることが重要です。

 

 

近年、目に見えない「仕事観」に着目し、

このような取り組みをする企業が増えてきました。

 

 

 

このように、

 

「仕事観」を揃える努力と、

役割を明確にし、要求していくことをせずして、

 

管理職の意図した成長も、

正当な評価もあり得ないのです。

 

 

お互いの理解不足から、感情で評価していると誤解されると、

組織の成長に不安要素を残すことにもなりえます。

 

 

 

あなたの職場では、

管理職の役割を、明確に定義していますか?

 

 

 

 

 

 


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2018年11月06日
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