【第7話】自社にとって必要な人材とは?

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経営相談の中で、よく「良い人材が育っていない」という悩みを多くの経営者から持ちかけられます。しかし、その「良い人材」とはどんな社員なのかと、話を伺ってみると、その経営者の価値観によって差があり、ほとんどの場合漠然としていると感じます。

 

しかし、この「良い人材」の定義が決まっていない中で、果たして本当に目的とする人材を育て上げられるのだろうか、と心配になってしまうことがあります。

 

「欲しい人材」の定義が漠然としていると、当然、社員さんはもっと漠然としていますから、社内で育成するときの優先順位もなければ基本方針もない、たまたま同じ部署の上司の価値観、仕事観、判断基準にその全責任は委ねられる・・・その結果、良さそうだと思って採用しても、しばらくたつと辞めてしまう、という事態を繰り返してしまいます。

 

 

 

会社にとって、必要な人材、大切な人材、「高給を払ってでも、欲しい人材」とはどのような人材なのか?まずはイメージしてみてください。

例えば、

「毎月必ず売り上げ目標を達成する社員」。・・・これは、多くの経営者が望んでいるのではないでしょうか?

「顧客からの信頼の厚い社員」。・・・こんな社員ばかりなら、どれだけ経営がしやすいか。

「強いリーダーシップで、チームや部署のベクトルを前向きに揃えてくれる社員」・・・う~ん、頼りになりそうです。

 

他にもいろいろなイメージがありそうです。

 

 

 

しかし、

良く考えてください。・・・上記のような社員であっても、

「辞めてしまったら、それで終わり」、ということです。

 

 

ということは、本質的に会社が必要としている社員とは、

 

 

「辞めない」社員。

 

 

この観点が外せない、と私は考えています。

 

では、辞めない社員、とは、どのような属性を持つのでしょうか。

(もちろん、「辞めたら他社ではやっていけないから、辞めない」という消極的なケースはここでは除外します、念のため・・・)

 

まず、

そもそも社員はなぜ辞めるのか・・・その「辞める理由」を考えてみます。

その理由とは・・・「社内の人間関係が悪い」「仕事が楽しくない」「給与が少なく、生活が苦しい」・・・など、いくらでも理由が出てきます。その多くは、「現状に対する不満」です。

 

そうすると、「この不満を一つ一つクリアしていけば、社員が辞めないようになるのでは?」という発想に陥りがちですが、現実はそんなに簡単なものではありません。

 

ここに盲点が潜んでいるのです。

 

ハーズバーグという経営学者の提唱する理論に、「衛生理論」というものがあります。

その理論の中で、満足感と不満とは同次元のものではなく、不満の反対は満足ではなく単に「不満がない状態」を言い、真の満足は達成感や能力の伸長、成長の実感などに基づくものであることを実証しました。

 

盲点とは、本当の意味での「満足」を与える取り組みが社内になければいくら不満要素を改善し、待遇や福利厚生を厚くしても、社員は燃えることはなく、辞める確率は大きく変わらない、ということなのです。

 

会社の目指すビジョンに向けて、燃えている、仕事に没頭している状態をどのように実現していってもらえるように、環境を整備していくのか、を考えることが必要となります。

 

そのためには、会社のビジョンに近づくことが、自分自身の人生のビジョンにも近づく、という関係性に根差した仕事観・人生観のレベルに達している必要があります・・・つまり、現状よりももっと高い次元の仕事観、人生観に到達してもらえるような社内の取り組みが必要になるということです。

 

ここには、教育投資の必要性とその価値が確かに存在しています。

決して目に見えることはない、こういった点に気づいて着眼する経営者は持続的に成長する会社を実現しています。

 

社員が「辞めない」から、教育投資が社内に蓄積していき、人材育成効果の拡大再生産ができる社内体制となるのですね。

 

教育の機会を提供した結果、会社の理念に共感共鳴し、会社の目指す未来ビジョンに向かって仕事に取り組むことが、自分自身の人生における未来ビジョンの実現にもつながっている、という関係性を見出すことが出来た社員は、初めて自分の内側から湧き出る情熱をもって仕事に取り組む事ができるのです。・・・会社にとって、本当に欲しい人材とは、このような理由から「辞めない」人材ではないでしょうか。

 

本当の「従業員満足」を実現できる状態に社内の環境を整備し、満足度の高い会社を目指しましょう。

 

 

一方で、いくら業績達成率の高い社員を揃えていても、本人たちが、自社の理念やビジョンに魅力を感じていなければ、頃合いを観て条件の良い他社に移るリスクはぬぐえません。

 

ということは、極端に言うと、いくらこういう人材に教育投資をしてもその投資は蓄積されることはないということです。

 

さらに、競合に引き抜かれ、自社の売り上げを持って行かれた、という事態となれば目も当てられませんが、こういうケースは後を絶ちません。

 

 

スキルアップ、つまり仕事の「やり方」への教育投資は、無駄とは言いませんが、それを行う前にまず、その社員の理念の共感レベル、価値観への共感レベル、会社が目指す未来ビジョンへの思いのレベルつまり「在り方」を高めていくことの方がより重要です。

 

 

 

さあ、最初の質問に戻ります。

「あなたの会社にとっての良い人材とは」・・・?

 

最後に、

そのような人材が辞めない会社であり続けるために、本質的には貴方の会社の経営理念、未来ビジョンに、社員は情熱を傾けられるものを提示できているか、この機会に再度チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

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2014年08月15日
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